芸能人では、小林麻央さんや今井雅之さん等の若くしてがんで亡くなられた方が医師の誤診により、がんの早期治療が出来なかった可能性があるようです。
がんの誤診に関する記事が日経に掲載されていました。
がんにおけるセカンドオピニオンの重要さを認識させられる記事であったので紹介したいと思います。
岐阜県中津川市は4日までに、同市の中津川市民病院で、がんだった50代男性の診断を誤り死亡させたとして、遺族に約7千万円の賠償金を支払うと発表した。がんの診断が遅れた女性に308万円支払うことも明らかにした。
同病院によると、男性は2010年11月に来院。尻に腫瘍ができていたが、病院は「悪性ではない」と診断した。その後、男性は14年12月に「股にしこりがある」と訴えて再び来院し、がんが転移していたことが分かった。愛知県内の病院で治療を受けたが、16年11月に56歳で死亡した。
女性は、同病院の耳鼻いんこう科に通っていた。14年10月にアレルギー性鼻咽頭炎と診断されたが、15年7月に消化器内科で詳しく検査すると、食道がんが見つかった。別の病院で手術を受け、現在までに再発は確認されていないという。
〜日本経済新聞 2017年11月4日(土)夕刊より引用〜
1件目の死亡した男性の場合は、尻にできた腫瘍を悪性では無いと診断され、後日、悪性で既にがんが転移していることが判明し死亡してしまった。
普通であれば、病院で「悪性ではない」と診断されればあえて他の病院で検査することはないと思います。
しかし、がんの場合にはその誤診が命取りとなってしまいます。
もし、最初の診断の時点でがんとして早期治療が出来ていれば、転移を防ぎ、もしかすると命が助かったかもしれない、また延命出来ていたかもしれません。
2件目の女性のケースについては詳細は書かれてませんが、おそらく喉等に何らかの違和感があり、耳鼻咽喉科に通っていたのでしょう。
このようなケースはどこまで起こり得るのかわかりませんが、結果として消化器内科で検査したら食道がんが見つかったので、最初の医師の診断が誤診であったということは避けられない事実です。
私の父も食道がんで、食べ物を飲み込む時に喉に違和感があると言っていたのを覚えています。
このケースでは、耳鼻咽喉科と消化器内科という医師の専門分野による差や、症状に対してどこまで精密に検査をするか等を考えさせられます。
私の知人で50代の女性ですが、疲れやすい等の体調の不調を訴えており、最初の病院では更年期障害と診断され、そのための薬を処方されて飲み続けられていました。
しかし、一向に改善されないことと、その病院の医師への不信感(触診やヒアリングをしっかりしない等の理由で)から違う病院で受診をしたらバセドウ病という病気であったことが判明し、現在は病院を変えて対処されています。
医師も人間であるので当然間違うことがあります。
そもそも医師としての技量が不足している医師も多数いるかと思います。
医師が医師に対してセカンドオピニオンを求めることを期待したいのですが、上記2つの事案のリスクを回避するためにも、やはり患者自身がセカンドオピニオンを行い、リスクを低減させることが自分の命を救うことに繋がると思います。
今はネット等でがん治療の情報を確認することが出来ます。
そうした情報を我々が持っていること、また医師がそうした情報の話をしっかりと聞いてくれる、相談できることが重要だと思います。
上から目線で我々素人の話を取り合ってくれない医師は直ぐに変えた方がいいと思います。
日本では2人に一人ががんになり、3人に一人ががんにより亡くなると言われています。
これは長生きすればするほどがんへの罹患率が高くなるということで、長寿国であることの裏返しの側面もあるようですが、私の父が50代で食道がんになったように、いつがんになるかはわかりません。
がんの予兆が出た際のセカンドオピニオンも大事ですが、やはりがんの早期発見に向けた定期的な検診も重要です。
がんの早期発見に有効な検査としてPET検査があります。
PET検査とは、がんに目印を付けることが出来る検査薬を点滴で体内に注入し、専用の装置で身体を撮影することによりがんを発見する検査です。
完全にがんを発見出来るものでは無いようですが、40歳を超え半ばに差し掛かってきた今、こうした検査も取り入れながらがんに対処していきたいと思います。